人間と同じように、犬にも生理があります。人間と症状が違い、愛犬の患部が腫れてくる、出血の他におりものが出ているなど、心配するようなことは多いかもしれません。
今回は、愛犬の生理が起こった時にどう対応すれば良いかを解説します。
人との違い
人の整理は「月経」と言われ、1ヶ月周期で起こるものです。それに対して犬の生理は、「発情出血」と言われるものです。犬の発情周期(発情開始から次の発情までの周期)は5〜10ヶ月と長いのが特徴で、大きく4つの期間に分けられます。
犬の発情周期
発情周期は、前述した通り4つに分けられます。
発情前期
発情出血が始まってから、雄犬に交尾を許容するまでの期間です。個体差はありますが、基本的には7〜10日と言われています。外陰部の明らかな腫脹や充血、子宮内膜からの出血による陰部からの発情出血など、様々な症状があります。
発情期
雄犬に交尾を許容する時期で、およそ7〜10日です(個体差あり)。排卵は、発情期開始後3日程度で起こり、外陰部の晴れは発情期の4〜5日をピークとして少しずつ落ち着いていきます。発情出血も発情期の中頃から減少し、赤色から淡いピンク色に徐々に薄くなっていきます。
発情休止期
発情出血が止まり、雄を許容しなくなる発情期の終了から落ち着くまでの2ヶ月のことをいいます。ホルモンの影響で、妊娠した時と同じように乳腺が発達し、生理的偽妊娠が起こります。
無発情期
発情休止期から次の発情前期までの4〜8ヶ月のことをいいます。この時期は個体差が大きく、それによって発情周期の長さが決まると言われています。
生理前や生理中の症状
生理前
発情前期の開始1ヶ月半ほど前から、外陰部がわずかに肥大し、発情開始の準備が始まります。
生理中
発情前期に入り、外陰部が肥大して出血が始まると、落ち着きがなくなったり頻尿などの症状が見られます。食欲なども減退し、散歩を嫌がることがあります。
生理後
発情休止期になると、先述したように妊娠している・いないに関わらずホルモンが分泌され、排卵後15〜25日をピークとして徐々に減少します。排卵後40日頃から妊娠期間が終了し、出産を迎える60日後には、妊娠しなくても乳汁が分泌したり、まるで子育てをしているような振る舞いを見せるなど、偽妊娠の症状が見られることもあります。
気をつけてあげたいこと
家の中
生理中は、ソファーやカーペットなどを汚してしまうことがあります。そのため、洗い替えをできるタオルなどを準備しておきましょう。偽妊娠が起こり、子育てをしているような行動をとっていることもありますが、その際には警戒心も強くなっているため、基本的には見守りの姿勢が重要です。
食事
生理中は食欲が落ちてしまいます。ご飯を温めたり、缶詰を混ぜるなどして食欲が増すようなサポートをしてあげてください。
お散歩
生理中は、雄犬を惹きつけがちです。他の犬に遭遇しにくい時間や場所を散歩するなどして、落ち着いて過ごせるようにしてあげましょう。
出血への対処
おむつやマナーパンツの着用
出血があるときは、おむつやマナーパンツを着用することになります。ただし、おむつかぶれが起こることもあるため、陰部は清潔に保つよう心がけると良いでしょう。ただし、小型犬は出血量が少なく、自分でなめ取って綺麗にすることがあるため、おむつやマナーパンツが必要ない場合もあります。ワンちゃんも生理は辛いものです。できるだけ、丁寧なケアを心がけましょう。
長崎県諫早市の総合動物病院|たか動物病院
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