飼い主の皆さんはワンちゃんにも健康診断が存在することを知っていますか？定期的に健康診断を行うことには様々なメリットが存在します。
これから健康診断のメリットや受けるべき頻度について詳しくお話ししていきたいと思います。しっかりと健康診断について知識をつけ、愛犬の健康のために活かしていきましょう。

健康診断の重要性

私たち人間が定期的に健康診断を受けるように、ワンちゃんにも同様に定期的な健康診断が必要となります。
ワンちゃんは人間と比べると年齢を重ねるスピードが非常に速いです。そのため、病気の進行も早くなってしまいます。
飼い主さんが病気に気づいた時にはすでに病気の進行が進んでしまい、完治が難しい状態になってしまっている可能性もあります。
そうならない為にも、定期的に健康診断を行うことが必要なのです。元気そうだから大丈夫と思うのではなく、健康診断で異常がなかったから大丈夫と思うようにしましょう。
大切な愛犬の健康を守るために、定期的な健康診断を行なっていきましょう。

健康診断の内容

当院では基本項目に加えて、若年期コース・中年期～老年期コースと年齢に応じて検査項目を変えるなど、きめ細やかに大切なご家族の健康状態を検診させて頂いております。それぞれのコースを詳しくご紹介します。

基本項目

・基本データの確認（名前・種類・性別・去勢・品歴・年齢・予防歴・既往歴など）
・身体検査（体重・体温）
・問診（一般状態・皮膚・眼、耳、鼻、咽頭・消化器系・泌尿生殖器系・呼吸器系・心血管系・骨格筋系・神経系・その他）
・視診、触診（全身状態・皮膚、被毛・歯、目、鼻腔、咽頭、頚部・泌尿生殖器系・腹部・神経、骨格系）
聴診（胸部：心臓、呼吸器、腹部）
・血液検査（CBC・血液化学検査：若齢・麻酔前…犬猫　・血液化学検査：中年以降の犬猫）
・便検査（性状・直接塗抹、浮遊法、塗抹染色標本）
・尿検査（理学的性状、科学的性状・比重、沈渣）

オプション検査

・レントゲン検査（胸部・腹部）
・超音波（エコー）検査
・眼科検査
・歯科検査
・皮膚科健診
・飼い主様指導

健康診断コース

・若年期コース（基本項目＋血液検査10項目）
・中年期～老年期コース（基本項目＋血液検査21項目＆CBCセット）

健康診断のメリット

病気の早期発見・治療につながる

飼い主さんが日ごろから注意深く愛犬の様子を見守っていても、外見に症状が現れない病気には気づきにくいです。
定期的に健康診断を受けることで飼い主さんが気づきにくい病気や体調不良を見つけやすくなります。
病気を早期発見することができると愛犬の負担が少なく病気の治療を行うことができます。
また、病気の発見が遅れてしまうと完治することが難しい場合もあります。そうならないためにも定期的な健康診断が必要なのです。

飼い主さんの負担も減る

定期的な健康診断により病気を早期発見することができると、愛犬の負担だけでなく飼い主さんの負担も減らすことができます。
病気が進行してから治療を始めると、愛犬の負担が増えるだけでなく飼い主さんの治療費の負担も大きくなってしまいます。
治療費が高く、病気の治療が受けられないという最悪な状態にならないためにも、病気を早期発見できるように健康診断を行いましょう。

元気な若い頃は健康診断は必要ない！？

飼い主さんの中にはまだ愛犬が若く元気なため健康診断は必要ないと考えている方はいらっしゃいませんか？
実は元気な時こそ健康診断を受けるべきなのです。愛犬が元気な時に健康診断を受けることで、健康な状態のデータを得ることができます。
愛犬に何か体調不良が起きた時、健康な状態のデータと比較することで病気を見つけやすくなります。
このように数値で比較することができるようになるため、元気な若い頃であっても健康診断を受けることをお勧めします。

健康診断を受ける頻度

先天性の病気を持っていないか確認するため、まずは子犬の時に1度健康診断を受けましょう。
その後は、年に1回のペースで健康診断を受けることをお勧めします。シニア期を迎えると病気にかかるリスクが上がるため、年に2，3回の健康診断を受けておくと安心でしょう。
健康診断を受ける際は、データを比較しやすくするために毎年同じ時期に受けることが望ましいです。
忘れてしまいそうな飼い主さんは愛犬の誕生日の前後に受けるなど、覚えやすい時期に受けると決めてしまうのもおすすめです。